SNP(Scalable Networking Pack)という機能がWindows Server 2003 Service Pack 2で導入されています。Microsoftによると
SNP とは TCP に関するネットワーク処理を、ネットワーク インターフェース カード (NIC) および NIC のミニポート ドライバーを利用して最適化するためのテクノロジー及びその実装の総称です。ということですが、例によって熟成不足で、SNPを有効にしているとネットワーク関係が安定しなくなるなどの問題が生じているようです。この問題についてはMicrosoft日本法人のAsk the Network & AD Support Teamの
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SNP の有効化により効果が期待できるような環境は、10 GbE 程度の NIC を搭載し、数 Gbps 程度の通信を頻繁に行うような環境となります。ということなので、通常の環境ではSNPを使用する必要は全くない、ということになります。ところがWindows Vista/7では標準でSNPが有効になっているため、以下のように明示的に無効化する必要があります。なおWindows 8/Server 2012ではRSSのみ既定で有効、TCP Chimney Offloadは既定で無効、NetDMAは機能削除となっています。
Windows Vista/Server 2008の場合
RSSおよびTCP Chimney Offloadを無効にするには管理者権限を持つコマンドプロンプトから
netsh int tcp set global rss=disabled
netsh int tcp set global chimney=disabled
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters
Windows 7/Server 2008 R2の場合
RSS、TCP Chimney Offload、NetDMAを無効にするには管理者権限を持つコマンドプロンプトから
netsh int tcp set global rss=disabled
netsh int tcp set global chimney=disabled
netsh int tcp set global netdma=disabled
Windows 8/Server 2012の場合
RSS、TCP Chimney Offloadを無効にするには管理者権限を持つコマンドプロンプトから
netsh int tcp set global rss=disabled
netsh int tcp set global chimney=disabled
現在の設定を確認するにはコマンドプロンプトで
netsh int tcp show global
なおWindows 7/Server 2008 R2以外でSNPをを有効にする場合は修正モジュール、修正プログラム、回避策の適用が必要ですので注意してください。
2011/07/01追記: 現在の設定の確認方法を追加しました。
2013/03/07追記: Windows 8/Server 2012に関する記述およびマイクロソフト Network & AD サポートチーム公式ブログのWindows 8/Server 2012に関する記事のリンクを追加しました。
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