2016年2月9日

RAD Studio 2016 ロードマップ

RAD Studioのロードマップは1年くらい前に更新されてそのままになっていました。2015年05月のデベロッパーキャンプのときにMarco Cantuさんに『ロードマップの更新は?』と聞いたところ、『モバイル関係の流れが速いのでロードマップを出すのは難しい』という回答でした(それは困る、とは伝えましたが)。しかし2015年秋のIDERAによる買収によって路線の修正が行われ、2016年01月にロードマップを更新する、というAtanas Popovさんの発言もあり、1月末くらいからどうなってるの?という声も出ていましたが、やっとロードマップが更新されました。

Embarcadero RAD Studio 2016 Product Approach and Roadmap

以下今後のリリースに関する適当な要約:
  • 2016年春リリースのコードネーム"Big Ben"のキーテーマは"品質、最初のユーザ体験と導入"で、新しいインストーラとGetItによりインストールの柔軟性とインストール時間の短縮を図る。2016年のリリースに以下の機能を含めるためチームは作業をしている。
    • VCLとFMXの両方でフォームデザイナをセパレート/フロート可能に
    • C++に関するリファクタリング
    • FireUIアプリケーションプレビュー(IDEのフォームデザイナであらゆるターゲット上でのプレビュー)
    • Firemonkeyの拡張
      • アドレス帳/コンタクトコンポーネント
      • スタイルデザイナとリストビューアイテムデザイナ
      • 多くの機能、リストビューのタッチアニメーション、グリッドの改善、Windowsのアクセラレータキーのサポート、フォント拡張、その他
    • マルチデバイスデザイナの改善
        デバイス上のフォームデザイナプレビュー
      • Android Wearスタイルと新しいFireUIビュー
    • IoT (Internet of Things)
      • Bluetooth LEサポートの拡張
      • そのままでもカスタムでもIoTスマートデバイス、センサ、ウェアラブルを簡単に使えるAPIコンポーネントであるIoT接続フレームワーク
      • Bluetooth LEおよびZ-Waveデバイスをサポートするコンポーネント
      • ThingPoint(EMS機能を拡張するIoTデバイスのためのエンタープライズなアクセスポイント)
    • Windows/VCL
      • Windows 10のBluetooth LEサポートを含むWinRTブリッジの改善
      • DirectX 12サポート
    • Delphiコンパイラおよび言語
      • すべてのプラットフォーム上でUtf8Stringをネイティブサポート
      • Windowsなど非ARCプラットフォーム上でのweak/unsafeインタフェース参照のサポート
    • すべてのプラットフォームでC++ Clang 3.3に移行
    • FireDACドライバ更新(Oracle、DB2、InterBase、SQLite、Advantage)
  • その次の2016年秋リリースのコードネーム"Godzilla"ではDelphi/C++BuilderアプリケーションがLinux上で動くようになる。夏にはDelphi for Linuxのテクニカルプレビューを出すのでぜひフィードバックしていただいて、可能な限り安定して強固なものにしていきたい。秋のリリースを目標としているものは以下の通り。
    • WebBrokerによるApacheモジュールとDataSnap/EMSサポート
    • FireDACによるLinuxデータベースアクセス
    • IoTサポートを含むコンソールアプリケーションのLinuxプラットフォームサポート
    • 公式にはUbuntu ServerとRedHat Enterpriseをサポート(これ以外のディストリビューションの公式サポートは需要に応じて広げてゆく)
    • WindowsベースのIDEとクロスコンパイラ、PAServer経由のデプロイとデバッグ
    • LinuxコンパイラはIntel 64ビットサーバ用で、LLVMベースのARCサポート
  • Linuxサポートの後についてはさらに以下のようなものを考えている。
    • IDEのUIの改善とスタイル
    • すべてのC++コンパイラをより新しいClangベースのものに更新
    • パッケージマネージャおよびインストーラとしての両方でGetItの更なる改善
    • 新しいWindows 10のVCLコンポーネント
    • Firemonkeyのネイティブコントロールの更なる改善
    • Windows 10 Centennialサポート(MicrosoftによるCentennial ユニバーサルWindowsプラットフォームブリッジのリリース待ち)
    • 将来のiOSおよびAndroidのバージョンのサポート

公式の日本語訳も出ました(つか負けた)。

Embarcadero RAD Studio 2016年の製品アプローチとロードマップ

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