Delphi 2009の新機能の一つにジェネリクスがあります。このジェネリクス機能を簡単に利用するためのジェネリクスクラスとして、Delphiには標準でGenerics.Collectionsユニットにが用意されています。しかしC++のSTL(Standard Template Library)のコンテナや.NET Frameworkのジェネリックコレクションに比べると必ずしも十分とはいえません。これを補うものとしてCiobanu AlexandruさんによるGeneric collections library (delphi-coll)というライブラリがあります。
delphi-coll - Generic collections library for Delphi 2010 and XE - Google Project Hosting
ライセンスは修正BSD (en)となっています。
delphi-collにはList、Queue、Stack、Set、Dictionary、Bag、MultiMap、BidiDictionary、BidiMapの各基本ジェネリクスクラスと、これらに対するObject、Linked、Sortedやその組み合わせなどにより修飾された多数のバリエーションがあります。詳細は
CollectionDetails - delphi-coll
を参照してください。またDelphi標準のジェネリクスクラスとの違いについては
DifferencesFromGenericsCollections - delphi-coll
に記述されています。なおdelphi-collをDelphi XE2で使用する場合は最新版(1.2)をSVNでチェックアウトする必要があるようです。またDelphi XE2 Update 2のコンパイラの変更により、一部のコードがエラーになる、という情報もありますので注意が必要です。
2011年11月11日
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