2011年9月29日

デバッガビジュアライザ

Delphi 2010以降のIDEにはデバッガビジュアライザという機能が追加されています。これは従来デバッガ上の値の評価時に適切に表示できなかったいくつかのデータ型(TDateTime/TStringList/std::string/std::wstring)の値をわかりやすい形式で表示させるもので、詳細についてはプロダクトマーケティングマネージャのTim Del ChiaroさんJED SoftwareJeremy Northさん

Delphi 2010 Feature Highlight - Debugger Visualizers

で解説しています(オリジナルの記事はBlaise Pascal Magazine Special Issueに掲載されています)。この記事にあるようにデバッガビジュアライザはIDE Expert(.bpl)としてユーザが任意に作成することができます。

標準以外のデバッガビジュアライザの実装ですが、ITDevCon 2009でのMitov SoftwareのBoian MitovさんによるTBitmapのビジュアライザのデモンストレーションについて、エンバカデロのシニアソフトウェアコンサルタントでヨーロッパ地域担当Delphi/RAD StudioリードテクニカルエバンジェリストのPawel Glowackiさん

Paweł Głowacki : Boian’s TBitmap Visualizer and converting to grayscale

で紹介しています。

また標準のTStringListのビジュアライザにはデータが4096文字で切り捨てられたり処理が遅いなどの問題があり、これを置き換えるビジュアライザをUwe Schusterさんが作成しています。

TStringList Visualizer revised (2010, XE, XE2) | Uwe's Delphi blog

さらに各種形式のグラフィック(BMP/JPEG/GIF/PNG/ICO/WMF/EMF/TIFF/WMP)に対応するビジュアライザとしてCodeCentralにahmoy lawさん(CnPack関係の人でしょうか)によるImage Visualizerもアップロードされています。

27674 Image Visualizer 1.10 for Delphi

2011/09/30追記: benokさんからEDNのDelphi 2010 Feature Highlight - Debugger Visualizersの著者はJeremy Northさんだという指摘がありましたので訂正しました。ご指摘ありがとうございます。

2 件のコメント:

benok さんのコメント...

いつも、有用な情報をありがとうございます。
最初の記事を読んでみましたが、記事末にあるように、投稿者のTim Del Chiaroさんではなく、実際の著者はJED SoftwareのJeremy Northさん(D2009のRibbonコントロールの初期開発などをされた方)のようです。

ふー さんのコメント...

benokさん、こんにちは。
よく見てみれば確かにDelphi 2010 Feature Highlight - Debugger VisualizersのオリジナルはBlaise Pascal Magazineのものですね。訂正しておきます。